MIZUHO銀行・会津支店の取引先を
対象とした講演会と懇親会に出てきました。
私が会津で最も注目されていると思う、
お二人の経営者の方と初めてお話をさせていただいた。
お二人には、ある共通した感覚を感じた。
1人の方には「事業を手広く展開されてますね」
と言ったところ
「手広くは自慢にはならない、
堅実かどうかが大切なんだ」と表情も変えずに
淡々とお答えになった。
お二人とは和気あいあいという感じではなかったけど。
なんか、またお会いして
お話をさせていただきたいと思いました。
憧れや尊敬する経営者の方と
何かの席上でお会いして、
お話をする機会に恵まれても、
表面的なさし障りのない話に
終始するのがほとんどなので、
こういった話は、
記憶に残って、勉強になります。
脚本家の小山薫堂さんをご存知ですか?
最近は、 BS FUJI で『東京会議』なんて
不思議なTV番組にも出演してます。
サービスに関するエッセイには、秀逸なものがあります。
そのエッセイの中で私が好きな話を1つ、
ここで紹介させてください。
小山さんが料理評論家の山本益博さんを
軽井沢の蕎麦屋『東間』(とうま)に案内した時の話です。
小山さんは何度も通っている店なので
「いやっ、ホントおいしいなあ。素晴らしい」とか言って
はしゃいでいたそうです。
ところが、山本さんは一言、
「いい包丁使ってますね。蕎麦の角が立っている」
、、、、
すると店主が
「ついに褒めて欲しいところをわかっている方に出会えました」
と握手を求めてきたそうです。
店主の気持ちが一気に山本さんに傾きました。
小山さんも悔しかったけど、思わず感心してしまったという話です。
上手に褒めて料理人を乗せることも上客になるコツらしい。
さて、ここで少し話が変わりますが、
以前、居酒屋『籠太」さんが『日本の居酒屋100選』に選ばれ
CSの番組で紹介されることになりました。
番組が放送された後、収録ビデオがお店に送られてきました。
日中、ある用件があり、『籠太』さんを訪れると
親父殿と女将さんが、カウンターに
テレビとデッキを持ち込み、その番組を見ていたのです。
1回の番組で3つのお店を紹介していたのですが、
他のお店のところで、女将さんが、
お皿に盛りつけされたお料理を見ながら、
「あら、この人、いい包丁使ってるわ・・」
みたいなことをぽつりと、つぶやいたのです。
この時、山本益博さんのそば屋での話を思い出し、
籠太の女将さん、!恐るべし!!と思ったものです。
中町ホテルから徒歩7~8分のところにある
会津居酒屋『籠太』。かなりのお店です。
是非、カウンター席に彼女と座って、
親父殿を褒めて、乗せてあげてください!