昨日の話の続きを。
華道家・池坊美佳さんは、
皇太子結婚式、宮中晩餐の儀における
宮殿のいけばなの挿花にも参加しました。
2006年には、会津若松市で開かれた
エンジン01文化戦略会議でも講師を務めています。
昨日の講演会では「道を極める」という
テーマでお話しをされました。
池坊の歴史は500年以上もあるそうです。
まさに、いけばなの歴史そのものです。
池坊のいけばなには「立花(りっか)」「生花(しょうか)」
「自由花」という3つの様式があります。
「立花」は、室町時代に床の間を飾るものとして
生まれました。「生花」は江戸時代から
明治にかけて少ない枝数で端的に様式化しました。
そして3つめの「自由花」は、自由な発想と
感覚によって表現する現代のいけばなです。
↑左上が「自由花」他の3つは「生花」です。
さすがに花材も良いし、花器がこれまた素晴らしい。
当然、池坊美佳さんの持ち込みです。
現代人の生活様式が変わり、
住宅から和室や床の間がなくなってきました。
そのような時代の流れにも沿って
いけばなも様式を変化させてきたのです。
「不易流行」とは言いますが、
変えてはいけないもの。そして、時代に合わせて
変えてゆかねばいけないもの。
この2つをうまく融合させたからこそ
池坊は500年以上も長い間、
人々に支持されてきたのでしょう。
我々商売にも同じ事が通じると言えます。
↑自由花の冒険。
スポンジをアルミ箔のようなもので包んだものを
剣山の代わりに使っております。
高価な花器でなくてもいけばなを気軽に楽しむことができます。
100円ショップで買った入れ物でも楽しめます。と
おっしゃっておりました。
この辺の柔軟さも素晴らしいです。
「伝統とは、改革の連続である」
老舗ののれんとは、
伝統に甘えず改革の連続があってこそ
守られるのではないか。
企業の目的は永続する事にあると思います。