支配人、会津観光について語る!
会津若松・フジグランドホテルの支配人星野のブログ
金曜日 - 5月 09th, 2008

恵日寺の金堂が復元!

磐梯町にあります恵日寺は、
最澄や空海と並び称された
高僧・徳一が平安時代初期に
建立した東北地方最古の寺跡と言われます。

この度、恵日寺境内に金堂が
当時のままに復元されました。
国の指定を受けた古代寺院跡で
中心的な建物が復元されるのは
全国でも初めてのこと。
現在中門の復元工事も進捗しておりますが、
こちらが第2号です。



4月25日からGWにあわせて一般公開されました。
入場には500円かかりますが
近くの恵日寺資料館の共通入場券となります。
係員の方もたくさんいて、
説明を聞きながら散策することができました。
私に説明してくださったのは、町の教育長でした。



京都の宮大工が2年もの歳月をかけて作りました。
復元費用は4億円もかかったそうです。
建物は山の傾斜に沿って建てられました。
寺院は瓦葺きの屋根が一般的ですが
発掘調査では一片の瓦も出土しません。
よって植物性の材料で葺かれていたことが推定されます。
土地柄から材料の入手を考えまして、
とち葺きであったと思われます。
柱も当時の道具を踏襲しヤリカンナで削り上げます。
柱・梁のベンガラもあでやかです。
ちなみに今後ベンガラの塗り直しはしません。
自然の風化にゆだねるそうです。
堂内の須弥壇は会津塗りの黒漆塗り仕上げ。
鏡のように光、輝いております。
ここに仏像が鎮座すると
一段と素晴らしさが増すものと思います。



ヤリカンナで削った柱の表面は
鋭いナイフで鉛筆を削ったようにすべすべしています。
現代の電気カンナや、台ガンナで削ったものは
確かにきれいなのですが、顕微鏡などでようく見ますと
表面がじゅうたんのようにけばだっています。
そのため、雨にさらされると容易に水を吸収してしまい
黒かびなどが発生しやすい。
ところが、ヤリカンナで削った柱は、
鏡の表面のようになっており水をはじきます。
そのため、柱の寿命も伸びるという話です。

# by fuji | 01.会津の観光情報 | TrackBack(0) | GotoTop